ゲーミングPCはPS5はどちらがいい?
PS5を持っている、PS5が欲しい方で、ゲーミングPCが気になっている方は多いと思います。この記事では、「PS5があればゲーミングPCは要らない?」「PS5とゲーミングPCの性能価格差はどうか?」などの、よくある疑問を解決していきます。後悔しない選択の為に、ゲーミングPCやPS5のそれぞれの性能や出来ることを、ゲーマー目線で徹底比較して見ていきましょう。
PS5の性能
PS5には通常版とPS5デジタル・エディションが存在します。それぞれ性能価格などを表にすると以下の通りです。
PS5 | PS5 デジタルエディション | |
---|---|---|
CPU | Ryzen Zen2 8コア/12スレッド | Ryzen Zen2 8コア/12スレッド |
GPU | AMD Radeon™ RDNA 2-based graphics engine | AMD Radeon™ RDNA 2-based graphics engine |
メモリ | GDDR6 Custom 16GB | GDDR6 Custom 16GB |
容量 | →「1TB SSD」変更 | →「1TB SSD」変更 |
消費電力 | 最大350W | 最大350W |
オーディオ | Tempest 3D オーディオ技術 | Tempest 3D オーディオ技術 |
ゲームディスク | Ultra HD Blu-Ray | × |
映画(ディスク) | ○ | × |
レイトレーシング | ○ | ○ |
PS4との互換性 | ○ | DL版のみ |
大きさ | 幅390×高さ104×奥行260mm | 幅390×高さ92mm×奥行260mm |
重さ | 約4.5kg | 約3.9kg |
価格 | →「66,980円(税込)」変更 | →「59,980円(税込)」変更 |
2022年9月より価格の上昇が行われ、価格が変更されました。CPUとGPUは、PS5通常版とPS5デジタル・エディションで同じものが搭載されています。特にメモリやドライブの大きさについてはかなり優秀で、12万円前後のゲーミングPCにも負けない十分な容量を搭載しています。
※2023年11月より新型PS5が登場しました。基本スペックでは「SSD 1TB」に変更。価格は通常版で66,980円(税込)、デジタルエディションで59,980円(税込)に変更されました。
PS5の性能をゲーミングPCで例えると
では問題の性能面です。それぞれ似た性能のものは下記商品になります。
PS5 | PC換算 | |
---|---|---|
CPU | Ryzen Zen2 8コア/12スレッド | Ryzen 7 3700X Ryzen 5 5600X |
GPU | AMD Radeon™ RDNA 2-based graphics engine | AMD Radeon RX 6600XT |
CPU
まずCPUについて、搭載されているRyzen Zen2 8コア/12スレッドは、Ryzen 7 3700X相当と言われています。これは最近のゲーミングPCに搭載されているCPUで例えると、大体AMD Ryzen 5 5600Xに近い性能となります。Ryzen 5 5600Xは、現在ロー~ミドルロークラスのゲーミングPCに搭載されているCPUの一つです。
GPU
次にGPUについては、AMD Radeon™ RDNA 2-based graphics engineが搭載されています。こちらは10.28 TFLOPsという、FP32パフォーマンスでの性能の指標が出ています。このパフォーマンス値10.28 TFLOPsに近いゲーミングPCのGPUは、AMD Radeon RX 6600XTが該当します。これは現在主流のゲーミングPCのGPUとしては、Nvidia GeForce RTX 3060 より少し性能の低いGPUです。
PS5のCPU&GPU性能が、AMD Ryzen 5 5600X & AMD Radeon RX 6600XT 相当となると、現在のゲーミングPCとしてはロークラスに当たります。価格で言うと12万円前後のゲーミングPCの為、性能だけ見ると、PS5のコストパフォーマンス自体はかなり良いと言えるでしょう。
ゲーミングPCとPS5の比較
では、PS5とゲーミングPCについて比較をしていきます。比較対象のゲーミングPCは、性能はPS5より少し高いですが Nvidia GeForce RTX 3060 搭載のミドルクラスゲーミングPCとします(Radeon RX 6600XT搭載のモデルが現在ほぼ販売されていない為)。
性能、詳細比較表
価格や性能については投稿時点で、実際に売っているゲーミングPCの性能を参考にしたものです。出来ることや維持費などより詳しく見ていきましょう。
PS5 / PS5 デジタル・エディション | ロークラスゲーミングPC | |
---|---|---|
CPU | Ryzen Zen2 8コア/12スレッド | AMD Ryzen 5 5600X |
GPU | AMD Radeon™ RDNA 2-based graphics engine | Nvidia GeForce RTX 3060 |
メモリ | GDDR6 Custom 16GB | GDDR6 16GB |
容量 | →「1TB SSD」変更 | 500GB SSD |
消費電力 | 最大350W / 最大340W | 600W 80PLUS BRONZE認証 ATX電源 |
FPS制限 | 最大120fps | fps制限無し |
月額 | PS Plus Essential 1ヵ月 850円 / 12ヵ月 5143円 PS Plus Extra 1ヵ月 1,300円 / 12ヵ月 8600円 Ps Plus Premium 1ヵ月 1,550円 / 12ヵ月 10250円 | 無し |
ゲームストア | PlayStation Store | Steam / Epic Games / Origin Battle.net / PS Now etc. |
ゲーム本数 | PlayStation Store 5000前後 | Steam 3万本以上 |
ゲームディスク | Ultra HD Blu-Ray / × | 光学ドライブ有 |
映画(ディスク) | ○ / × | 光学ドライブ有 |
動画サービス | U-NEXT / Hulu / Amazon Prime Video YouTube / Netflix | 基本全て |
ボイスチャット | Discord対応 (PS5のみでは完結せず) | 外部ツール可 |
価格 | →「66,980円(税込)/59,980円(税込)」変更 | 約120,000円(税込み) |
比較結果
ではPS5とゲーミングPCについて、各性能や出来ることを順に比較していきます。
処理性能
性能については、近い性能の近いゲーミングPCを選んでいますが、前置き通り少しゲーミングPCの方が性能は高いです。
PCの例にある 「Nvidia GeForce RTX 3060」 は、Geforceの末尾60番代で優秀なグラフィックボードで各世代で人気のモデルです。例として「GTX 1060」や「RTX 2060」など、過去にも60番代は発売されてきましたが、どれも各世代で最もコスパの良いグラボと言われます。その為「RTX 3060」 も、例にもれず優秀なGPUとなっています。単純な価格では差がありますが、こちらも悪いGPUという訳では決してありません。
メモリ・ストレージ
メモリは同等で、SSDについてはPS5の方が優秀です。しかし近年ゲームの容量はどんどん大きくなりがちで、100GBを超えるものはかなり増えています。その為、ストレージは1TBでも825GBでも500GBでも、恐らく増設が必要になるでしょう。ただゲーミングPCの方が、ゲーム以外にも容量を使うことが多い為、増設のタイミングは早いかもしれません。
フレームレート
フレームレートについては、PS5には制限がついています。実はこのfps制限がかなり勿体ないです。比較対象のゲーミングPCでは多くのゲームで144fps出せ、軽いゲームだと200fps以上も狙えます。これはPS5のfps制限の約2倍であり、近い性能のPS5なら本来出せたフレームレートです。
価格面
PS5の場合、オンラインゲームで月額でお金が必要です。これは一番安いプランでも、2年で1万円以上となります。Nintendoの人気コンシューマ機である、「Nintendo Switch」 は2017年発売で、発売から5年以上経ってまだまだ現役です。発売タイミングが近いPS5も、まだまだ活躍することを考えると、最安プランでも数万円以上かかります。PS5の本体価格は明らかに安いですが、ネットの月額でアドバンテージが減ってしまう為、少し勿体なく感じます。
ストア
ゲームストアに関しては、PS5が「PlayStation Store」に対し、ゲーミングPCは「Steam」を中心とした多くのゲームストアで購入できます。それぞれハードの独占タイトルはありますが、ゲームの本数差が凄く多い為、ゲームのストア面ではゲーミングPCにアドバンテージがあると言えるでしょう。
その他アプリ
その他動画サービスの数や、ボイスチャット等の外部ツールにおいては、PS5が不便に感じる点が多いです。PS5はPCに比べ、ゲームに重きを置いたハードです。ゲーミングPC程の拡張性や自由度が無理なのは当たり前ですが、ゲームで用いるような有名な外部ツールである「Discord」は欲しかったとは思います。
※追記※ PS5にDiscordが解禁されたようです。ただPCやスマホなどデバイスが必要で、PS5だけで完結するものではない模様です。
どちらがいいか結論
結論としてはゲーミングPCの方がおすすめです。比較結果の方で、性能やそれ以外の面でも比べましたが、やはり詳しく特徴を比べるとゲーミングPCの方が優秀です。ゲーム以外の面は勿論として、フレームレートの制限やボイスチャット面など、ゲーム面でもやはりゲーミングPCに分があります。ゲーム以外に使う人は勿論、ゲームが基本用途の人もゲーミングPCの拡張性や自由度が欲しくなります。
また、PS5は後継機が出た際に、徐々にPS5向けのサービスや新規タイトル追加が無くなっていきます。ゲーミングPCには「後継機や型落ちでソフトが使えない」という概念なく、「新しいハードを買わないと新作ゲームが出来ない」ということがありません。長期利用する際は、ゲーミングPCの方が買い替えの必要性は薄いでしょう。
後悔しない為に
ゲーミングPCの約12万円は良い価格していますが、PS5の約6万円も決して安くはない価格です。PS5を買ってからゲーミングPCが欲しくなっても、6万円以上使ってからゲーミングPCを買うのはしんどい人が多いと思います。また、利便性から「PS5を買った後にゲーミングPCが欲しくなる人」は多いですが、「ゲーミングPCを買った後に、PS5の方が良かった」と後悔する人は少ないでしょう。(実際、私はPS5とゲーミングPC両方持っていましたが、PS5をメルカリで譲りました。)ゲーミングPCが選択肢に入り悩むような人は、ゲーミングPCを買った方が後悔しないと私は思います。
どうしても予算で苦労する場合、ゲーミングPCの性能を落としたモデルを購入する、自作するなども十分おすすめです。ゲーミングPCは後々性能が欲しくなった際に、パーツの交換・アップグレードが可能な為、この辺りも安心出来る要素となります。
最後に
いかがでしたでしょうか。ゲーミングPCに悩む時間を、遊ぶ時間に使った方が有意義かなと思いますので、この記事で悩む時間を短縮できれば幸いです。ゲーミングPCを購入する際の参考になったなら嬉しく思います。