NVIDIAのフラグシップGPU『GeForce RTX 5090』がついに登場!GPUの注目ポイントや他ハイエンドGPUとの性能差を数値で徹底比較し、ゲーミングやクリエイティブ用途でどの程度の進化を遂げたのか詳しく解説します。
CUDAコアの増加や新世代RTコア・Tensorコアの性能向上、GDDR7メモリの採用など、大きな注目を集める次世代GPUを他モデルと徹底比較・確認していきます!
RTX 5090は何が変わったか
NVIDIAの最新世代GPU「RTX 5090」は、次世代アーキテクチャを採用した、「RTX 50 シリーズ」のハイエンドグラフィックボードです。

RTX 50シリーズとなり、RTX 40シリーズとは性能面・機能面ともに大きく変化し、以下のような特徴が表れています。
性能面
RTX 50シリーズは、新しい「Blackwell」アーキテクチャを採用しています。前世代のRTX 40シリーズの「Ada Lovelace」アーキテクチャから技術的な進化を遂げており、これによりRTX 50シリーズは、RTX 40シリーズに比べ、性能面で大きな向上がされています。
性能面での変化は、特にAI性能やレイトレーシング性能において大きな変化が見られ、新たにGDDR7メモリを採用することで、データ転送速度の向上と電力効率の改善が図られています。より詳しい内容は、後に仕様・スペック詳細で数値を見て確認・比較を行います。
機能面
また、RTX 50シリーズはアーキテクチャ等の他に、機能面で最新の技術を搭載しています。
このようにRTX 50 シリーズは、前世代のRTX 40 シリーズに比べて、より先進的な技術を搭載し性能も向上しています。DLSSやAV1エンコードのような新技術に加え、PCIe 5.0やReflex 2のサポートなど、次世代のコンピュータ技術に対応しています。これにより、RTX 50 シリーズは、ゲームプレイやクリエイティブ作業、AI開発などさまざまな用途において高いパフォーマンスを提供します。
RTX 5090の仕様・スペック
RTX 50シリーズは、前述した「Blackwell」アーキテクチャを採用により、前世代のRTX 40シリーズと比較して大幅な性能向上を実現しています。特に、CUDAコア数の増加、RTコアやTensorコアの強化により、ゲーミングやクリエイティブ用途の処理能力が向上しました。
ここでは、RTX 5090、RTX 5080、RTX 5070 Ti、RTX 5070の各モデルについて、CUDAコア数、Shader、RTコア、Tensorコア、メモリ、メモリバス幅、TDPなどの主要スペックを確認、解説します。
CUDA コア数 | ベース クロック | ブース トクロック | Shader | RT | Tensor | メモリ容量 | メモリバス幅 | 消費電力 (TDP) | 価格 | 発売日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RTX 5090 | 21,760 | 2.01 GHz | 2.41 GHz | Blackwell 105 TFLOPS | 第4世代 318 TFLOPS | 第5世代 3352 AI TOPS | 32GB GDDR7 | 512-bit | 450W | ¥259,800 | 2025年1月30日 |
RTX 5080 | 10,752 | 2.30 GHz | 2.62 GHz | Blackwell 56 TFLOPS | 第4世代 171 TFLOPS | 第5世代 1801 AI TOPS | 16GB GDDR7 | 256-bit | 320W | ¥179,800 | 2025年1月30日 |
RTX 5070 Ti | 8,960 | 2.30 GHz | 2.45 GHz | Blackwell 44 TFLOPS | 第4世代 133 TFLOPS | 第5世代 1406 AI TOPS | 16GB GDDR7 | 256-bit | 285W | ¥139,800 | 2025年2月20日 |
RTX 5070 | 6,144 | 2.16 GHz | 2.51 GHz | Blackwell 31 TFLOPS | 第4世代 94 TFLOPS | 第5世代 988 AI TOPS | 12GB GDDR7 | 192-bit | 250W | ¥99,800 | 2025年3月5日 |
CUDAコアとシェーダー性能
CUDAコアは、GPUの並列処理を担当するユニットであり、その数が増加することで計算能力が向上します。RTX 50シリーズでは、各モデルでCUDAコア数が前世代のRTX 40シリーズと比較して増加しており、より高度なグラフィック処理やAI演算が可能となっています。特に、上位モデルでは大幅な増強が見られ、4Kゲーミングや高負荷なクリエイティブ作業においてパフォーマンス向上が期待できます。
RTコア(レイトレーシング性能)
RTX 50シリーズは、第4世代RTコアを搭載しており、リアルタイムレイトレーシングの処理速度が向上しています。RTコアは、光の反射や影の表現をリアルに描写するために必要なユニットであり、高解像度でのリアルタイムレンダリングにおいて重要な役割を果たします。RTX 50シリーズでは、RTX 40シリーズの第3世代RTコアと比較して、さらに高度なレイトレーシング処理が可能になっています。

TensorコアとAI処理能力
RTX 50シリーズは、第5世代Tensorコアを搭載しており、AI処理能力が向上しています。Tensorコアは、NVIDIAのAI技術であるDLSS(Deep Learning Super Sampling)やフレーム生成機能の処理を担っており、ゲームのフレームレート向上や高解像度化に貢献します。RTX 50シリーズでは、新世代のDLSS 4に対応し、超解像度やレイ再構成技術がさらに強化されています。
メモリとメモリバス幅
RTX 50シリーズでは、ビデオメモリ(VRAM)の容量とメモリバス幅も強化されています。これにより、大量のデータを処理するゲームや映像制作、3Dレンダリングなどの作業において、より高速なデータ転送が可能になります。最新のGDDR7メモリが採用され、メモリバス幅の向上によってデータ転送速度が改善されるでしょう。
消費電力(TDP)と電力効率
RTX 50シリーズでは、消費電力(TDP)も重要なポイントとなります。RTX 50シリーズでは、最新のプロセス技術を採用することで、消費電力(TDP)を抑えつつ高いパフォーマンスを実現しています。
RTX 5090は、RTX 4090と同等、またはそれ以上の電力を必要とすると予測されますが、その分パフォーマンスの向上が期待できます。一方で、RTX 5080やRTX 5070は、省電力化と性能向上のバランスを取る形になり、前世代よりも効率的な電力管理が可能になるでしょう。特に、最新の製造プロセスを採用することで、消費電力あたりのパフォーマンス(ワットパフォーマンス)が向上し、高性能を維持しつつ発熱を抑える設計が施されると考えられます。
RTX 5090を他モデルと比較
RTX 5090は、NVIDIAの最新アーキテクチャ「Blackwell」の影響を大きく受け、前世代のフラッグシップモデルRTX 4090と比較して、飛躍的な性能向上を遂げたフラグシップGPUです。
RTX 5090と比較対象となる各モデルの性能については、以下の通りです。ここでは、RTX 5090とRTX 4090、さらにRTX 4080 SUPERとの比較を通じて、どのように性能が向上しているのかを詳しく解説します。
CUDA コア数 | ベース クロック | ブースト クロック | Shader | RT | Tensor | メモリ容量 | メモリバス幅 | 消費電力 (TDP) | 価格 | 発売日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RTX 5090 | 21,760 | 2.01 GHz | 2.41 GHz | Blackwell 105 TFLOPS | 第4世代 318 TFLOPS | 第5世代 3352 AI TOPS | 32GB GDDR7 | 512-bit | 450W | ¥259,800 | 2025年1月30日 |
RTX 4090 | 16,384 | 2.23 GHz | 2.52 GHz | Ada Lovelace 83 TFLOPS | 第3世代 191 TFLOPS | 第4世代 1321 AI TOPS | 24GB GDDR6X | 384-bit | 450W | ¥259,800 | 2022年10月12日 |
RTX 4080 SUPER | 10,240 | 2.29 GHz | 2.55 GHz | Ada Lovelace 52 TFLOPS | 第3世代 121 TFLOPS | 第4世代 836 AI TOPS | 16GB GDDR6X | 256-bit | 340W | ¥199,800 | 2023年12月10日 |
CUDAコア数とシェーダー性能の比較
RTX 5090のCUDAコア数は21,760基であり、RTX 4090の16,384基と比較すると、約33%の増加となっています。これは、並列処理能力が大幅に強化されていることを示し、特に高解像度ゲーミングや3Dレンダリングなどの負荷の高い処理において、大きな性能向上が期待できます。シェーダー性能を示す単精度浮動小数点演算性能(Shader TFLOPS)は105 TFLOPSに達し、RTX 4090の83 TFLOPSと比べて約26%向上しています。RTX 4080 SUPERの52 TFLOPSと比較すると、実に2倍以上の差があり、性能面で圧倒的な優位性を持っています。
レイトレーシング(RTコア)性能の進化
RTX 5090には第4世代RTコアが搭載されており、RTX 4090の第3世代RTコアと比べて、レイトレーシング性能が飛躍的に向上しています。RTコアの性能を示すRT TFLOPSの数値を見ると、RTX 5090は318 TFLOPSに達しており、RTX 4090の191 TFLOPSと比較すると約66%の向上となります。RTX 4080 SUPERの121 TFLOPSとは約2.6倍の差があり、レイトレーシングをフル活用した最新のAAAタイトルでも、より高フレームレートで安定したゲーム体験が可能になるでしょう。

AI処理能力(Tensorコア)の強化
RTX 5090は第5世代Tensorコアを搭載しており、AIを活用した処理能力が飛躍的に向上しています。AI演算性能を示す「AI TOPS」の値を比較すると、RTX 5090は3352 AI TOPSに達しており、RTX 4090の1321 AI TOPSと比べると約2.5倍、RTX 4080 SUPERの836 AI TOPSと比べると約4倍もの差があります。これにより、DLSS 4を利用した超解像度技術やフレーム生成機能がより強力になり、4Kや8Kといった高解像度環境でも滑らかなフレームレートを実現できる可能性が高まります。
メモリ容量と帯域幅の進化
RTX 5090のメモリ仕様は、RTX 4090と比較して大幅に強化されています。メモリ容量は32GB GDDR7で、RTX 4090の24GB GDDR6Xと比べて8GBの増量となっています。さらに、メモリバス幅は512-bitとRTX 4090の384-bitから拡張されており、メモリ帯域幅の向上によって、高解像度のテクスチャや大量のデータを扱う処理において、高速なデータ転送が可能になります。RTX 4080 SUPERの16GB GDDR6X(256-bit)とは大きな差があり、クリエイティブ用途においても、より高度なワークロードに対応できる設計になっています。
消費電力
RTX 5090の消費電力(TDP)は450Wと、RTX 4090と同じ水準に抑えられています。これにより、電力効率を向上させつつ、飛躍的な性能向上を実現しています。RTX 4080 SUPERのTDPは340Wであるため、消費電力自体は増加していますが、性能比で見れば非常に効率的な設計といえます。
まとめ
RTX 5090は、RTX 4090やRTX 4080 SUPERと比較して、CUDAコア数の増加、RTコアの進化、Tensorコアの大幅な性能向上により、圧倒的なパフォーマンスを発揮します。特に、AI処理能力はRTX 4090の約2.5倍、RTX 4080 SUPERの約4倍に達し、次世代のDLSS 4やAI活用技術を最大限に活かすことができます。

さらに、32GB GDDR7メモリと512-bitのメモリバスを搭載し、クリエイティブ用途でも圧倒的な性能を発揮します。消費電力はRTX 4090と同じ450Wに抑えられながら、性能が大幅に向上しているため、ハイエンドゲーミングやプロフェッショナル用途に最適な選択肢となるでしょう。
ハイエンドGPUの選択
ハイエンドGPUは、単純に「これが最も優れている」と決められるものではなく、それぞれのモデルに異なる魅力があります。性能、用途、予算などによって、最適な選択肢は人それぞれ異なります。そのため、RTX 5090が本当に必要なのかを見極めることが重要です。
ここでは、RTX 5090をおすすめな人と、逆におすすめしない人について詳しく解説します。
RTX 5090がおすすめの人
RTX 5090は、圧倒的な性能を誇るフラグシップGPUであり、以下のようなユーザーに最適です。
最高性能・環境を求めるゲーマー
RTX 5090は、現行のGPUの中でも最高峰のパワーを誇ります。特に、以下のような環境でゲームを楽しみたい人におすすめです。
- 4Kや8Kの超高解像度ゲーミングを快適に楽しみたい
- 240Hz以上の高リフレッシュレート環境で様々なゲームをプレイしたい
- レイトレーシングやAI技術を活用した最新タイトルを最高設定で動かしたい
最新技術を試したいエンスージアスト
テクノロジーの最先端を追求するPCユーザーにとって、RTX 5090は最適な選択肢です。
- 最新のアーキテクチャと技術を体験したい
- 常に最強のPC環境を維持したい
- ハイエンドなPCパーツで構成された最高級のゲーミングPCを作りたい
より長く現役で使いたい人
GPUの買い替えサイクルを長くしたい人にとって、RTX 5090は有力な選択肢となります。
- 最新スペックで長期間快適に使いたい
- 今後の新しいゲームやソフトウェアの要求スペックに余裕を持たせたい
価格は気にしない人
RTX 5090は間違いなく高額なGPUです。コストパフォーマンスを気にせず、とにかく最高のものを求める人に適しています。
- 価格よりも性能重視で選びたい
- GPUに投資できる予算が十分にある
RTX 5090をおすすめしない人
逆に、以下のような人にはRTX 5090はおすすめできません。
最高の性能・環境までは求めていない
RTX 5090はハイエンドモデルですが、必ずしもすべての人に必要なわけではありません。
- 高性能なGPUは欲しいが、最上位モデルでなくても良い
- RTX 4080や4070でも十分なパフォーマンスを得られる
普段使いでPCに高負荷がかからない
RTX 5090は、ゲーミングやクリエイティブ用途での高負荷作業に最適化されています。普段の使い方が軽い場合は、よりコスパの良いモデルを選ぶ方が合理的です。
- 動画視聴やインターネット、オフィス作業がメイン
- 軽いPCゲームをプレイする程度
コストパフォーマンスを重視する
価格と性能のバランスを重視する場合、RTX 5090は過剰な選択となる可能性があります。
- コスパの良いGPUを求めている
- RTX 5070や4060Tiで十分な用途に使う予定
RTX 5090は、圧倒的なパワーを誇るハイエンドGPUですが、すべての人にとって最適な選択肢とは限りません。自分の用途や予算に合わせて、適切なGPUを選ぶことが大切です。最高の性能を求めるならRTX 5090、コストパフォーマンスや用途を考慮するならRTX 5070やRTX 40シリーズを探すという選択肢もあるでしょう。
最終的な選択は、PC構成や予算、ゲームや作業の要件、将来のアップグレードの可能性などを考慮しながら行うべきです。各モデルの特徴や性能を詳しく比較し、自身のニーズに最もマッチするモデルを選ぶことが重要でしょう。
最後に
RTX 5090は、新しい「Blackwell」アーキテクチャを採用し、前世代のRTX 40シリーズと比較して、CUDAコア数の増加、RTコア・Tensorコアの進化、GDDR7メモリの採用といった大幅な性能向上を遂げています。特に、AI処理性能の強化によるDLSSの進化や、レイトレーシング性能の向上は、次世代ゲームやクリエイティブ用途において大きな恩恵をもたらします。
とはいえ、RTX 50シリーズの価格は高めに設定されているため、購入を検討する際には、自身の用途や予算に合わせて適切なモデルを選ぶことが重要です。特に、ゲームを快適に楽しみたい方や、高解像度・高リフレッシュレート環境を求める方には、RTX 5090などのハイエンドグラフィックボードは魅力的な選択肢でしょう。
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Source:
https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/50-series/
https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/40-series/